2008.05.16
PHASE2-奪われた翼 part2
シンは、呆然とアスランとキラを見送った。
それと共に、外から悲鳴が飛んでくる。
シンは、二人の背中が遠ざかる程、ふつふつと煮えたぎるような思いが湧き出てきた。
――ラクス達は待っててだ? もしかしてそのラクス達に俺の事も入ってるのかよ!
「ルナ待ってて。あの人達だけだと心配だから」
「え、ちょっと、シン!」
ルナは、駆け出そう行こうとするシンの袖を掴んだ。
それでもシンは微かに笑うと、イザークに言った。
「ジュール隊長もお願いします」
「なっ何を、シン、貴様! おいちょっと待て!」
必死にイザークが呼んでも、シンには届かない。
今のシンには、あの爆発音が家族が死んだときの爆発と重なっていた。
――呼んでる
シンにはそう思えてならなかった。
――――
「これが…。やっぱりすごいですね、クライン派の勢力って!!」
「一体どこからこんなものをつくる金を集めたのだか知りたいものだ……」
ヘルマン・グールドは深くため息をついた。
それとは対照的に感嘆を洩らす、セリム・グラディスは、本当にまだ幼いと思う。
確かにこれらは素晴らしい技術だ。
独自で開発したのにもかかわらず、ディスティニーやレジェンドなどにも匹敵したという。
しかし、そこまで興奮されてはこちらも困る。
「VPS装甲に、HDエンジン搭載……。その上、操縦者に合わせて開発しているし、ミーティアとの連携運用が可能。勿論この二機が強いのはそれだけじゃなく、やっぱり操縦者が凄いんですよ」
「ええ、まあ」
「でしょう? 僕は、特にアスラン・ザラに一度お会いしたいと思っているんです」
セリムは、目を輝かせながらそう語った。
セリム・グラディス、15歳。母、タリア・グラディスが軍人であったこともあり、伝説のエースパイロットといわれた、アスラン・ザラに憧れて入隊を志願。
今では士官学校を首席で卒業し、立派な軍人としてプラントにいる。
グルードは、そんなセリムを見て呆れたような顔をした。
「なぜアスラン・ザラなんだ? 私はアスラン・ザラよりもキラ隊長のほうが強いと思うんだが」
するとセリムは、これだから大人は…とでも言うような目つきでこう言った。
「そりゃそうでしょう。実力はキラ隊長のほうが確実に上です。しかし、アスラン・ザラはとても精神的に強い方だと思うんですよ」
「なぜだ?」
「なぜってそれは…、二度も議長に裏切られて、殺されそうになっても、婚約者に振られても、挫けず今もオーブで国の為に軍に所属しているんですから」
グールドは、必死に噴出すのを堪えていた。
こんな風に言われているのをアスラン・ザラが知れば、相当傷付くだろうに。
しかしセリムには全く悪気が無いらしく、熱くアスラン・ザラ“様”について語っている。
――これだから子供は……
「あ、ところでグールド議員。なぜ僕などにフリーダムやジャスティスのデータを見せてくれたのですか? これらの情報はクライン派が厳重に管理しているはずでは――」
「あ、いや、いいんだこれは。私達は君に期待しているんだよ。なんといってもタリア・グラディスの息子だからね。君には強くなって欲しい。また戦争なんて起きるとは思えないがね」
「は、はい! ありがとうございます!」
セリムは、グールド議員に褒められて、顔が嬉しさのあまり真赤になった。
骨格が引きつるように上がる。
そして頭を深く下げると、スキップをしながらその場から立ち去った。
「期待……か。何も知らないことよりも、平和なことはないな……」
グールドは、ちらりと二つのデータを見やった。
ZGMF-X20A ストライクフリーダムガンダムと、ZGMF-X19A インフィニットジャスティスガンダム。
そしてにやりと笑うと、本当の目的の為にデータを写すとその場から離れた。
それと共に、外から悲鳴が飛んでくる。
シンは、二人の背中が遠ざかる程、ふつふつと煮えたぎるような思いが湧き出てきた。
――ラクス達は待っててだ? もしかしてそのラクス達に俺の事も入ってるのかよ!
「ルナ待ってて。あの人達だけだと心配だから」
「え、ちょっと、シン!」
ルナは、駆け出そう行こうとするシンの袖を掴んだ。
それでもシンは微かに笑うと、イザークに言った。
「ジュール隊長もお願いします」
「なっ何を、シン、貴様! おいちょっと待て!」
必死にイザークが呼んでも、シンには届かない。
今のシンには、あの爆発音が家族が死んだときの爆発と重なっていた。
――呼んでる
シンにはそう思えてならなかった。
――――
「これが…。やっぱりすごいですね、クライン派の勢力って!!」
「一体どこからこんなものをつくる金を集めたのだか知りたいものだ……」
ヘルマン・グールドは深くため息をついた。
それとは対照的に感嘆を洩らす、セリム・グラディスは、本当にまだ幼いと思う。
確かにこれらは素晴らしい技術だ。
独自で開発したのにもかかわらず、ディスティニーやレジェンドなどにも匹敵したという。
しかし、そこまで興奮されてはこちらも困る。
「VPS装甲に、HDエンジン搭載……。その上、操縦者に合わせて開発しているし、ミーティアとの連携運用が可能。勿論この二機が強いのはそれだけじゃなく、やっぱり操縦者が凄いんですよ」
「ええ、まあ」
「でしょう? 僕は、特にアスラン・ザラに一度お会いしたいと思っているんです」
セリムは、目を輝かせながらそう語った。
セリム・グラディス、15歳。母、タリア・グラディスが軍人であったこともあり、伝説のエースパイロットといわれた、アスラン・ザラに憧れて入隊を志願。
今では士官学校を首席で卒業し、立派な軍人としてプラントにいる。
グルードは、そんなセリムを見て呆れたような顔をした。
「なぜアスラン・ザラなんだ? 私はアスラン・ザラよりもキラ隊長のほうが強いと思うんだが」
するとセリムは、これだから大人は…とでも言うような目つきでこう言った。
「そりゃそうでしょう。実力はキラ隊長のほうが確実に上です。しかし、アスラン・ザラはとても精神的に強い方だと思うんですよ」
「なぜだ?」
「なぜってそれは…、二度も議長に裏切られて、殺されそうになっても、婚約者に振られても、挫けず今もオーブで国の為に軍に所属しているんですから」
グールドは、必死に噴出すのを堪えていた。
こんな風に言われているのをアスラン・ザラが知れば、相当傷付くだろうに。
しかしセリムには全く悪気が無いらしく、熱くアスラン・ザラ“様”について語っている。
――これだから子供は……
「あ、ところでグールド議員。なぜ僕などにフリーダムやジャスティスのデータを見せてくれたのですか? これらの情報はクライン派が厳重に管理しているはずでは――」
「あ、いや、いいんだこれは。私達は君に期待しているんだよ。なんといってもタリア・グラディスの息子だからね。君には強くなって欲しい。また戦争なんて起きるとは思えないがね」
「は、はい! ありがとうございます!」
セリムは、グールド議員に褒められて、顔が嬉しさのあまり真赤になった。
骨格が引きつるように上がる。
そして頭を深く下げると、スキップをしながらその場から立ち去った。
「期待……か。何も知らないことよりも、平和なことはないな……」
グールドは、ちらりと二つのデータを見やった。
ZGMF-X20A ストライクフリーダムガンダムと、ZGMF-X19A インフィニットジャスティスガンダム。
そしてにやりと笑うと、本当の目的の為にデータを写すとその場から離れた。
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